養殖ブリは開拓余地の残るベトナムへ

養殖魚輸出の頻繁な中国・アメリカについては

別の記事でご紹介をさせて頂きましたが、

今回は東南アジアについてです。

 

開拓余地の残る東南アジアの市場は、

食品を問わず様々なビジネスで注目を集めています。

 

養殖ブリの進出先としても有望な東南アジアの現状、

今後の展望をチェックしてみましょう。

 

 

 

■世界に広がる養殖ブリの輸出

2017年2月、養殖ブリが

中部国際空港セントレアからベトナムへ出荷され大きな話題となりました。

 

血抜きや冷凍の技術も新たなビジネスモデルの確立方法として

消費者の目に触れる機会も多くなっています。

 

 

養殖ブリを世界に広める動きは上記技術の発展だけでなく、

日本の人口減少による国内での流通量低下を受け、

養殖ブリの生産量と価格維持のために

近年特に加速を見せているムーブメントの1つです。

 

地域に味の違いが根付くまでは「日本産」として括られてしまうので

価格競争を懸念する声もありますが、

市場開拓に成功したアメリカや中国での手法を参考に

養殖ブリを世界に広げる事が業界全体の動向傾向と言えそうです。

 

 

 

 

■都市部高所得者向け飲食店が増加傾向

 

かつてのシンガポールが金融立国としてだけでなく

工業・観光での成功によって急成長したように、

タイやマレーシアでも都市部で高い所得を得る国民が急増し、

GDPを見ても2000年代後半から高い水準で成長を続けています。

 

成長の余地を多く残し、

途上段階ともいえる東南アジアは

養殖ブリの輸出先としても非常に有望です。

 

 

都市部から離れればジャングルという景色ですが、

高所得者向け飲食店のディナーは30ドル程度と

価格としては十分で国の成長が続けば今後も上昇を見込めます。

 

高級感を演出した店舗が成功を収める傾向にあり、

現在は現地向けの味付けが主流ですが、

浸透が進めばアレンジ和食だけでなく

本格的な日本食が流通するようになるかもしれません。

質感の近いサーモンを越え高品質な日本の魚の需要が高まれば、

養殖ブリ事業者にとっても大きなチャンスを迎える事になります。

 

 

 

 

■海外の養殖ブリ市場は発展途上段階

 

東南アジアでも特に成長が目覚しい国を例としてあげてきましたが、

どの国にも共通する日本との接点があります。

 

定年組み・フリーランス・高所得を得ている日本人が移住を考える国は、

多くの場合タイ・マレーシア・ベトナムなのです。

 

貨幣価値のギャップ・税・滞在に必要なビザなど

上記の国を選ぶ理由は様々ですが、

最も大きな部分は日本人が既に済んでいるという部分。

 

興味をお持ちだった方は、

テレビ番組や移住者のブログ等を見たことがあるかもしれません。

 

 

多くの日本人が既に既に住んでいる事と

今後も多くの日本人が東南アジアへ向かうと予測される事から、

かつての世界進出よりも

日本食の浸透はハードルが低いと言えそうです。

 

現地日本人向けサービスを仕事に選ぶ方も増えるので、

日本から日本語での情報発信も効果が見込めます。

 

現在の養殖ブリ市場はまだ発展途上段階ですが、

小さなきっかけで急加速する可能性を秘めているので、

ビジネスをお考えの方は

頻繁に情報をチェックしてみてはいかかでしょうか。

 

 

 

 

海外進出で大きなポイントとなるのは、

現地ならではの事情・流行の把握です。

 

食べて美味しい事はもちろん、

価値がある、楽しいと感じるトレンド感も含めてアプローチをする必要があります。

 

養殖ブリのような日本ならではの商材を海外に展開する流れは

今後も加速する見通しなので、

各社が仕掛ける流行作りにも要注目です!

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